岐阜県に位置する高山市は、年間を通して多くのイベントが行われています。冬に行われているイベントは飛騨高山冬のライトアップや飛騨高山ぐるりスタンプラリー、飛騨の里クリスマスライトアップなどが開催されます。これらは12月から順次開催され、シーズン中は街中が綺麗なイルミネーションに彩られます。また、1月1日には飛騨高山新春花火や氷点下の森ライトアップなどが開催されます。2月からは新穂高温泉中尾かまくらまつりや奥飛騨温泉郷雪像コンテスト、氷点下の森 氷祭りなど雪や氷に関するイベントが開催されます。
冬のライトアップされた景色を楽しむ
高山市には、江戸時代の面影を残す古い建造物が軒を連ねています。国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれている街並みを散策するだけでも古き良き日本の情緒を感じることができます。また、冬は高山市の至る所でライトアップがされ、ライトアップされた景色やイルミネーションを楽しむために、全国から多くの観光客が訪れます。特に2月から開催される新穂高温泉中尾かまくらまつりでは、鮮やかにライトアップされた色々な大きさのかまくらが展示されており、神秘的な雰囲気を演出しています。かまくらの中に入ることも可能で、囲炉裏になっているほかにもバーのあるものもあり、かまくらの中でのんびりと非日常感を楽しめます。
栃尾温泉で開催される冬のイルミネーションは、12月から2月までと、長い期間楽しむことができるイベントです。蒲田川にある散策広場に植えられた木々が装飾され、淡く優しい光に包まれた美しい景色を作り上げています。イルミネーション会場に隣接する荒神の湯は露天風呂となっており、綺麗な景色を眺めながら温泉に浸かれるため観光スポットとしても有名です。昼間は温泉と冬景色、夜は幻想的なイルミネーションを満喫するといった楽しみ方も可能です。
寒さの厳しい冬の飛騨高山の中でも、特に朝晩の寒いときはマイナス10度を超えることもある場所が氷点下の森です。名前の通り冬場は氷点下になるため、一面を氷で覆われており、毎年1月1日から2月末までライトアップされています。周囲の氷が色とりどりにライトアップされた景色はとても幻想的で、上を見上げれば星空がきらめく景色は大切な人と一緒に過ごせば最高にロマンチックな時間となるでしょう。近くには秋神温泉があり、日帰り入浴もできるため、ロマンチックな景色と一緒に温泉を楽しむことも可能です。氷点下の森周辺は気温がとても低くなるため、防寒対策など準備を整えてから行くと良いでしょう。
冬の飛騨高山グルメに舌鼓
飛騨高山には、冬に美味しい名物グルメが沢山あります。飛騨地方の郷土料理である漬物ステーキは、飛騨地方の居酒屋や料理屋では定番のメニューです。主に使用される漬物は白菜で、フライパンや鉄板で焦げ目が付くくらいにしっかりと炒めます。炒めた漬物に醤油や味噌などで味を調え、溶き卵でとじます。熱々の漬物ステーキはご飯のお供としても人気がありますが、日本酒のお供としてもぴったりです。居酒屋で注文する場合は、地酒と一緒に頂くのがおすすめです。
飛騨高山の宿泊スポット
高山市にはホテルや民宿などの宿泊施設が多くあります。その中でも観光旅館たかやまは、JR高山本線高山駅から徒歩10分の場所にあるため車だけでなく公共交通機関を利用する人にもアクセスがしやすくなっています。部屋は和室が12室あり、浴場は内湯が男女とも一つずつです。宿泊プランは素泊まりから朝食付きプランまで選ぶことが可能です。高山駅周辺には飲食店が多く点在しており、漬物ステーキや高山ラーメンといったご当地グルメを扱っているお店も多くあります。また、電車を利用しての観光の場合も、高山駅から色々な場所に行くことが可能なため、観光の起点の地としてもぴったりです。
雪に彩られた飛騨の街
冬場の高山市内の観光スポットといえば、やはり昔ながらの町並みが残る市内のメインストリートでしょう。他の季節でも町屋見学を楽しむことができる定番の名所ですが、冬になると建物がうっすらと雪化粧されて、より一層、歴史情緒漂う雰囲気を満喫することができます。また、町屋造りの重厚な建物と、真っ白な雪とのコントラストは、何とも幻想的なここでしか見ることができない光景となっています。それ以外にも、酒蔵の見学など、冬にしか行われない数々のイベントが用意されていますので、冬に高山を訪れる場合には、市内観光をスケジュールにしっかりと入れておくとよいでしょう。
また、雪にまつわる高山の代表的な観光名所の一つに、冬の中橋があります。春先には桜や新緑で彩られ、フォトスポットとしても知られる橋ですが、冬場には真っ白い雪と真っ赤な橋の絶妙な色の組み合わせによって見る人の目を惹きつけてやみません。河原から見上げると、橋の全景をフレームに収めることができるため、写真を趣味にしている方は、ぜひこのアングルでの撮影にチャレンジすることをお勧めします。
世界遺産の白川郷は外せない
飛騨高山といえば誰もが思い浮かべるのが、世界遺産にも登録されている白川郷ではないでしょうか。この白川郷というのは、岐阜県内の庄川流域の一帯を表す呼称で、自治体としては大野郡白川村、高山市荘川町、高山市清見町から構成されるエリアとなっています。このうち、白川村の周辺を下白川郷、それ以外を上白川郷と呼ぶのですが、一般的には白川郷といった場合には白川村だけを指して言われることが多くなっています。白川郷が世界遺産として高い評価を得ているのは、このエリアにある合掌造りの集落の存在があるからです。昔ながらの伝統的な工法で造られている合掌造りの住居は、今日では他の場所で見ることができない貴重な建築物です。それに加えて、実際に人々がそこで暮らしているという点も世界的な評価につながっています。
冬場の白川郷は、深々と降る雪の中にたたずむ「三つ子の合掌造り」で知られる家々や、年末年始の全国放送でも取り上げられたことがある明善寺など、高山の風情を堪能することができるスポットが満載です。また、イベントとしては合掌家屋の中を見学することができるツアーなども用意されています。冷え切った身体を温めるには、合掌造りのカフェで提供されているぜんざいを味わってみるのもよいでしょう。
また、はじめて白川郷を訪れる人や、白川郷について深く知りたいという方には、ガイド付きのツアーがお勧めです。パンフレットや観光ガイドなどでは知ることができないような、合掌造りが誕生した裏側や、この地に暮らしている人々の生活の知恵などを解説してもらえるため、この地についてより理解を深めることができるはずです。
近年は欧米人や台湾・香港・中国人、東南アジアの方と急激に海外からの観光客が増えて、【日本の原風景】と【様々な人種】が入り乱れる様相が不思議なコントラストで、一度訪れた日本の方も新鮮な見方が出来ると思います。
雄大な自然を満喫しよう
冬山と聞くと何やら近寄りがたいイメージですが、冬の高山を訪れる場合には、ぜひ雄大な北アルプスの大パノラマをその目に焼き付けて帰ることをお勧めします。といっても、雪山登山をする必要はなく、新穂高ロープウェイを利用して山頂にある展望台まで行けば、簡単に北アルプスの山々を一望することが可能です。また、自家用車やレンタカーで観光する場合には、ロープウェイを使わずに、車で北アルプス大橋に向かえば、そこから笠ヶ岳や錫杖岳、焼岳といった全国的にもその名を知られる名峰を望むことができます。
北アルプスの大パノラマを写真撮影する場合には、ぜひ広角ズームレンズと望遠ズームレンズの両方を持っていくようにしましょう。広角レンズを使うことで、迫りくる山々の全景を手前の風景とともに写真に収めることができますし、山のアップを写真に収めるためには望遠レンズが便利なのです。なお、太陽が出ている日に撮影する場合には、雪に反射した陽光によって露出オーバーにならないように、なるべく露出は控えめにするのがポイントです。
お土産探しなら飛騨物産館へ
すでに述べた食材以外に、飛騨高山のお土産を購入したい場合には、高山グリーンホテルの敷地内に設けられている飛騨物産館を訪れてみるのがお勧めです。店内には、物産館のスタッフがこだわり抜いて選んだ飛騨高山を代表するお土産が並んでいますので、ここで売られているものをお土産にすればまず失敗することはないはずです。
また、店内では、お子様スタンプラリーやさるぼぼと塩せんべいの手作り体験などのイベントが常に実施されています。なかには冬場にしか経験できないようなものもあるため、お土産はいらないという場合であっても、貴重なイベントを体験するだけでもこのスポットを訪れる価値はあると言えるでしょう。なお、物産館は、朝7時から夜10時まで営業していますので、観光前や観光後に訪れることも可能です。